2日目 (10/10)
わわっ、近付いてくる…!
「…君って……」
『は、ははははい!!』
「制服でこの街を歩くなんてどうかしているよ。バカなの?
てゆうか、未成年は飲酒禁止」
ポカッと頭を軽く叩かれる。
ムッとした顔も可愛らしい…やっぱり白雪姫みたいだなこの美人さん。はうう~
「…何ジロジロ見ているの気持ち悪い」
『えっ!あ、すみません!
あんまりにも美人さんだったのでつい』
「美人さんって…まあいいや。
とにかくここは、君みたいなお子様が来るような場所じゃないから。帰るよ?」
『…あ~、それはちょっと』
「ワガママ言わないの。送ってあげるから、家はどっちの方向?」
『嫌です。帰りませんよ!私!』
「は?」
『私帰りませんからあああッ!!』
「ちょっ、大声出さないで!周りに変な目で見られる!」
『事情があるんです。帰りたくないんです絶対に!!』
「…な、なんなの君?おかしいんじゃない?頭大丈夫…」
『大丈夫じゃないですよ、全然!』
「あ……うん。分かった、ちょっと精神的に不安定なんだね」
『え?あの、』
「その笑顔があまりにも嘘臭い。それが証拠。
まあ、着いてきなよ」
『……』
「どうしたの?
帰りたくないんでしょう。
だったら着いておいで」
くるりと前を向き、私を手招きする白雪姫さん。背高いなあ~…
「もう、早くしてよね」
『あっ、はい!』
自殺するまであと6日
(白雪姫さまに着いて行く)
(その先には、何があるんだろう)