最終日 (5/8)
「会いたくて会いに来ちゃった。
”星先輩” 」
ぎこちなく呼んだ”星先輩”は、
なんだかくすぐったいような感覚で。
でもやっぱり嬉しくて、
そしてきゅうっと一気に胸が締め付けられるように苦しくなった。
『…遅いですよ、もう』
「ごめん。
でも、これからはずっと一緒に居られるから。許してくださいね?先輩」
ふわりとした笑顔と
ギュッと掴まれた右手によって
私の熱は上がるばかりで。
どんな形であれ、こうして再び出逢えたことを私はとてもとても嬉しく思えた。
夢じゃないんだよね?
これは現実に起こっている事で、良いんですよね?神様。
「ただいま、星。
ちゃんと君の側にいるよ」
軽く引き寄せられ、ちょっとだけ抱きしめられた。ちゃんと側にいる、本当だ。本当の本当に…夢じゃないんだ。
『…お帰りなさい』
彼の笑顔の側に居れる事が
私の何よりの幸せです。
言葉の代わりに、私は更にギュッと強く強く抱きしめ返したのでした。