夢ゲームへようこそ

それは昨日の
仕事帰りの出来事。



「ルルちゃんだよねっ？」


前方から細い可愛い
女の子が走ってきた。



あ、この子見たことあるわ。
たぶん私の似たような名前
だった気がする。

「ルルだけど、何？」

「ちょっとルルちゃん
イメージとちがーう！！」




胸の前に手をくっつけて
ブリブリしている。

何この子。

「よく言われますよ。そんな事」


この子の態度にイライラ
しながらも私は対応した。




「私、ルルちゃんの大ファン
なんです！これからも
ずっと応援してますねっ！！」



んまあ、ファンだなんて
言われたら誰でも少しは
嬉しいわよね。



「あぁ、ありがとう。
あなたはモデルさん？」


あまりにも細い足だったから
思わず聞いてしまった。


「モデルななんてそんなっ
私は歌手でーす！」



ふーん。歌手なんだ。
そんなに興味とかないんだけど。


「そうなの。
これから一緒に頑張りましょ。」


早く帰りたかったので
ニコっと笑ってそばを
通り過ぎた。