和歌山県 (17/19)

突然現れた喪服女がドアを開け、
13人に入れというジェスチャーをする。

だが、誰も入ろうとしない。

「そうですね。説明なしに
入れと言われても恐いですよね。」



1人の男が腕をつかまれ
無理矢理ドアの奥に入れられた。

が、何も聞こえない。
12人が少しほっとしたのもつかの間。


「こちらには窓はありません。
明かりはありません。
防音となっているので外の音は
聞こえません。中からの音も外に
届きません。暗視カメラで常に
監視されます。死ぬことは
許されません。」



想像するとぞっとする。

暗闇の中で時間もわからず
外の状況もわからない、
だが自分は常に見られていて…。

俺だったらおかしくなるな。


「ああ、ちなみに
プライバシー保護の為、
個室にしました。」


プライバシーもくそもないだろ!
とつっこむ間もなく残り全員が
部屋に入れられた。

無音すぎて恐い。


スクリーンの前の26人は
ただひたすら画面を見つめている。